2024年以降に鑑賞した美術館の企画展、コレクション展等を記録しています。
随時更新中。
【2024年】
・1/6 キース・へリング展@森アーツセンターギャラリー
・1/7 国宝雪松図と能面×能の意匠@三井記念美術館
・1/21 モダン・タイムス・イン・パリ 1925@ポーラ美術館
・2/3 私たちのエコロジー@森美術館
・2/16 豊島康子 発生法―天地左右の裏表@東京都現代美術館
・2/16 MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
・2/16 MOTコレクション 歩く、赴く、移動する 1923→2020@東京都現代美術館
・2/18 うるしとともに―くらしのなかの漆芸美@泉屋博古館東京
・3/2 旧朝香宮邸を読み解くA to Z@東京都庭園美術館
・3/23 中平卓馬 火―氾濫@東京国立近代美術館
・3/31 生誕150年 池上秀畝@練馬区立美術館
・4/20 国宝・燕子花図屏風 デザインの日本美術@根津美術館
・4/23 アブソリュート・チェアーズ@埼玉県立近代美術館
・4/26 ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?@国立西洋美術館
・5/11 ライトアップ木島櫻谷@泉屋博古館東京
・5/12 宇野亞喜良展@東京オペラシティアートギャラリー
・5/26 第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」@横浜美術館
・6/1 デ・キリコ展@東京都美術館 企画展示室
・6/1 第9回 東山魁夷記念 日経日本画大賞@上野の森美術館
・6/15 三島喜美代 未来への記憶@練馬区立美術館
・7/6 生誕140年 YUMEJI展@東京都庭園美術館
・7/13 フィリップ・パレーノ:この場所、あの空@ポーラ美術館
・7/27 創建1200年記念 特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」@東京国立博物館 平成館
・8/31 内藤礼 生まれておいで 生きておいで@東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ
・9/8 須田国太郎の芸術―三つのまなざし@世田谷美術館
鑑賞の記録(2021-2023)
2021年から2023年までに鑑賞した美術館の企画展、コレクション展等を記録しました。
【2023】
・1/14 大竹伸朗展@東京国立近代美術館
・1/21 桃源郷通行許可証@埼玉県立近代美術館
・1/25 諏訪敦 眼窩裏の火事@府中市美術館
・1/28 都築響一コレクション 大道芸術館
・2/25 加藤泉 寄生するプラモデル@ワタリウム美術館
・3/7 エゴン・シーレ展@東京都美術館 企画展示室
・3/11 佐伯祐三 自画像としての風景@東京ステーションギャラリー
・3/11 極楽鳥@インターメディアテク
・3/12 お雛さま 岩崎小彌太邸へようこそ@静嘉堂文庫美術館
・3/19 芸術家たちの南仏@DIC川村記念美術館
・3/30 クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ@東京都現代美術館
・4/16 MOTコレクション 被膜虚実/Breathing めぐる呼吸@東京都現代美術館
・4/22 重要文化財の秘密@東京国立近代美術館
・4/23 特別展 東福寺@東京国立博物館 平成館
・4/30 鴨居玲―1983年2月3日、私@高梁市成羽美術館
・5/2 生誕100年 回顧展 石本正@京都市京セラ美術館
・5/2 コレクションルーム 春期 特集:魅惑の昭和モダン@京都市京セラ美術館
・5/2 Re:スタートライン 1963-1970/2023@京都国立近代美術館
・5/3 光陰礼讃@泉屋博古館
・5/13 土門拳の古寺巡礼@東京都写真美術館
・6/18 マティス展@東京都美術館 企画展示室
・6/24 救いのみほとけ お地蔵さまの美術@根津美術館
・7/17 木島櫻谷 山水夢中@泉屋博古館東京
・7/28 デイヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
・8/5 ガウディとサグラダ・ファミリア展@東京国立近代美術館
・8/11 蔡國強 宇宙遊-〈原初火球〉から始まる@国立新美術館
・8/19 甲斐荘楠音の全貌@東京ステーションギャラリー
・8/20 ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開@アーティゾン美術館
・9/16 野又穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティ アートギャラリー
・9/24 楽しい隠遁生活@泉屋博古館東京
・10/1 超絶技巧、未来へ!@三井記念美術館
・10/9 COMICO ART MUSEUM
・10/13 永遠の都ローマ展@東京都美術館 企画展示室
・10/22 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン@アーティゾン美術館
・11/4 キュビスム展@国立西洋美術館
・11/12 杉本博司 本歌取り 東下り@渋谷区立松濤美術館
・11/23 横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館 表慶館
・12/2 日本画の棲み家―「床の間芸術」を考える@泉屋博古館東京
【2022】
・1/8 ミニマル/コンセプチュアル@DIC川村記念美術館
・1/8 戸谷成雄 森―湖 再生と記憶@市原湖畔美術館
・1/16 柚木沙弥郎 life-LIFE展@PLAY! MUSEUM
・2/13 クリスチャン・マークレー@東京都現代美術館
・2/13 Viva Video! 久保田成子展@東京都現代美術館
・3/5 ミケル・バルセロ展@東京オペラシティ アートギャラリー
・3/11 ぎこちない会話への対応策―第三波フェミニズムの視点で@金沢21世紀美術館
・3/11 フェミニズムズ/FEMINISMS@金沢21世紀美術館
・3/11 コレクション展2 BLUE@金沢21世紀美術館
・3/12 第45回伝統九谷焼工芸展@石川県立美術館
・3/19 日本画のゆくえ@栃木県立美術館
・4/13 ミロ展@Bunkamura ザ・ミュージアム
・4/13 SHIBUYAで仏教美術―奈良国立博物館コレクションより@渋谷区立松濤美術館
・4/24&5/11 Chim↑Pom展 ハッピースプリング@森美術館
・5/3 Arts Towada十周年記念「インター+プレイ」展 第3期@十和田市現代美術館
・5/3 コレクション展@青森県立美術館
・5/7 東京の猫たち@目黒区美術館
・5/14 ダミアン・ハースト 桜@国立新美術館(連続講座第2回「点描から垣間見える死―スーラとダミアン・ハースト」)
・5/20 メトロポリタン美術館展@国立新美術館
・5/22 井上長三郎・寺田政明・古沢岩美の時代@板橋区立美術館
・5/28 三鷹天命反転住宅
・6/12 生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展@東京都現代美術館
・6/12 吉阪隆正展 ひげから地球へ、パノラみる@東京都現代美術館
・6/12 Tokyo Contemporary Art Award 2020-2022 受賞記念展@東京都現代美術館
・6/12 MOTコレクション 光みつる庭/途切れないささやき@東京都現代美術館
・6/19 篠田桃紅展@東京オペラシティ アートギャラリー
・7/23 カラーフィールド 色の海を泳ぐ@DIC川村記念美術館
・7/31 自然と人のダイアローグ@国立西洋美術館
・7/31 調和に向かって ル・コルビュジエ芸術の第二次マシン・エイジ@国立西洋美術館
・8/7 ルートヴィヒ美術館展@国立新美術館
・8/12 国際芸術祭あいち2022 STILL ALIVE@愛知芸術文化センター
・8/14 ゲルハルト・リヒター展@東京国立近代美術館
・8/18 とある美術館の夏休み@千葉市美術館
・8/21 キース・ヴァン・ドンゲン展@パナソニック汐留美術館
・8/28 李禹煥@国立新美術館
・9/15 横尾さんのパレット@横尾忠則現代美術館
・9/22 日本美術をひも解く@東京藝術大学大学美術館
・9/25 MOTアニュアル2022 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ@東京都現代美術館
・9/25 MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
・10/1 装いの力 異性装の日本史@渋谷区立松濤美術館
・10/9 川内倫子 M/E@東京オペラシティアートギャラリー
・11/11 ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展@国立西洋美術館
・11/12 響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき@静嘉堂文庫美術館
・11/14 学年誌100年と玉井力三 描かれた昭和の子ども@千代田区立日比谷図書文化館
・11/20 ヴァロットン 黒と白@三菱一号館美術館
・11/26 マン・レイと女性たち@神奈川県立近代美術館 葉山
・12/11 鉄道と美術の150 年@東京ステーションギャラリー
・12/24 交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー@東京都庭園美術館
【2021】
・1/10 生命の庭@東京都庭園美術館
・1/14 1894Visions@三菱一号館美術館
・1/16 ベルナール・ビュフェ回顧展@Bunkamura ザ・ミュージアム
・1/29 舟越桂 私の中にある泉@渋谷区立松濤美術館
・2/6 解き放たれたコレクション展@WHAT
・2/20 眠り展@東京国立近代美術館
・2/27 トライアローグ@横浜美術館
・3/11 カオスモス6 沈黙の春に@佐倉市立美術館
・3/14 多層空間の中のもうひとつのミュージアム@ICC
・3/14 千葉正也個展@東京オペラシティ アートギャラリー
・3/25 VOCA展2021@上野の森美術館
・4/3 Welcome, Stranger, to this Place@東京藝術大学大学美術館 陳列館
・4/10 マーク・マンダースの不在@東京都現代美術館
・4/10 Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展@東京都現代美術館
・4/10 MOTコレクション コレクションを巻き戻す@東京都現代美術館
・5/8 3.11とアーティスト 10年目の想像@水戸芸術館(《あかい線に分けられたクラス》藤井光監督×子ども出演者の対話)
・5/25 大・タイガー立石展@千葉市美術館
・6/20 ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展@東京オペラシティ アートギャラリー
・7/21 アナザーエナジー展@森美術館
・7/23 Walls&Bridges 壁は橋になる@東京都美術館 ギャラリーA・B・C
・8/13 新・晴れた日 篠山紀信@東京都写真美術館
・8/18 TURNフェス2021@東京都美術館 第1・第2公募展示室
・8/22 虹をかける 原美術館/原六郎コレクション@原美術館ARC
・8/22 群馬青年ビエンナーレ2021@群馬県立近代美術館
・8/24 STEPS AHEAD@アーティゾン美術館
・8/24 MOMATコレクション 特別編:ニッポンの名作130年@東京国立近代美術館
・9/14 GENKYO 横尾忠則@東京都現代美術館
・9/15 MOTコレクション Jouenals 日々、記す@東京都現代美術館
・9/18 加藤翼 縄張りと島@東京オペラシティ アートギャラリー
・10/2 館蔵品展 目力展@板橋区立美術館
・10/10 MOTアニュアル2021 海、リビングルーム、頭蓋骨@東京都現代美術館
・10/16 ピピロッティ・リスト@水戸芸術館
・10/31 美男におわす@埼玉県立近代美術館
・11/7 川端龍子VS.高橋龍太郎コレクション@大田区立龍子記念美術館
・11/20 小早川秋聲@東京ステーションギャラリー
・12/5 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」@アーティゾン美術館(12/4 土曜講座 森村泰昌×木下直之対談)
・12/5 石橋財団コレクション選「印象派―画家たちの友情物語」@アーティゾン美術館
・12/19 福田美蘭展@千葉市美術館
鑑賞の記録(2010-2020)
2020年までに鑑賞した美術館の企画展、コレクション展等を記録しました。
【2020】
・1/4 加藤泉 - LIKE A ROLLING SNOWBALL@原美術館
・6/7 神田日勝 大地への筆触@東京ステーションギャラリー
・6/12 ドローイングの可能性@東京都現代美術館
・6/12 オラファー・エリアソン@東京都現代美術館
・6/12 もつれるものたち@東京都現代美術館
・6/12 MOTコレクション いま―かつて 複数のパースペクティブ@東京都現代美術館
・6/13 バンクシー展@アソビル
・6/20 音と造形のレゾナンス@川崎市岡本太郎美術館
・6/27 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子 ちゅうがえり@アーティゾン美術館
・6/27 Cosmo-Eggs 宇宙の卵@アーティゾン美術館
・6/27 石橋財団コレクション選@アーティゾン美術館
・7/4 森村泰昌 エゴオブスクラ東京2020@原美術館
・12/23 上田薫@埼玉県立近代美術館
【2019】
・1/4 言語と美術―平出隆と美術家たち@DIC川村記念美術館
・1/5 吉村芳生 超絶技巧を超えて@東京ステーションギャラリー
・1/5 フィリップス・コレクション展@三菱一号館美術館
・1/8 ソフィ カル―限局性激痛@原美術館
・1/9 ムンク展@東京都美術館 企画展示室
・1/10 カタストロフと美術のちから展@森美術館
・1/13 辰野登恵子 オン・ペーパーズ@埼玉県立近代美術館(トークイベント「辰野登恵子と絵画の現在」)
・1/14 イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの@横浜美術館
・1/14 コレクション展「リズム、反響、ノイズ」@横浜美術館
・1/19 小圃千浦@岡山県立美術館
・2/9 ニュー・ペインティングの時代@高知県立美術館
・2/13 イメージコレクター・杉浦非水展@東京国立近代美術館
・2/14 光悦と光琳―琳派の美@畠山記念館
・2/16 イケムラレイコ 土と星 Our Planet@国立新美術館
・3/16 やなぎみわ展 機械神話@高松市美術館(3/9 やなぎみわトークショー)
・3/22 志賀理江子 ヒューマン・スプリング@東京都写真美術館
・3/23 ル・コルビュジエ@国立西洋美術館
・4/28 ウィーン・モダン展@国立新美術館
・4/29 百年の編み手たち@東京都現代美術館
・4/29 MOTコレクション第1期 ただいま/はじめまして@東京都現代美術館
・4/30 クリムト展@東京都美術館 企画展示室
・5/1 脇田和と猪熊弦一郎@石川県立美術館
・5/5 福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ@東京国立近代美術館
・5/5 キスリング展@東京都庭園美術館
・5/25 ギホウのヒミツ@高松市美術館
・5/26 江戸の超グラフィック@香川県立ミュージアム
・6/2 植物の力 拡大する日本画@香川県立東山魁夷せとうち美術館
・6/9 横浜美術館開館30周年記念 meet the collection@横浜美術館
・6/16 学芸員が選ぶ収蔵品ベストセレクション展@高松市塩江美術館
・8/11 ジュリアン・オピー@東京オペラシティ アートギャラリー
・8/14 メスキータ展@東京ステーションギャラリー
・8/25 宮永愛子展 漕法@高松市美術館
・8/31 大原美術館
・9/7 猪熊弦一郎展 私の好きなもの Part2@四国村ギャラリー
・9/23 大竹伸朗 ビル景 1978-2019@水戸芸術館
・10/13 高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.08 社会を解剖する@高松市美術館
【2018】
・1/13 開館5周年記念展 みずのきとわたし@みずのき美術館
・1/13 はじまりは、伊藤若冲@細見美術館
・1/13 草間彌生 My Soul Forever@フォーエバー現代美術館
・2/1 荒木経惟 私、写真。@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
・2/28 高松市美術館コレクション+木村忠太とこぼれる光のなかで@高松市美術館
・5/1 ヌード展@横浜美術館
・5/2 五木田智央 PEEKABOO@東京オペラシティ アートギャラリー
・6/3 20世紀の総合芸術家イサム・ノグチ@香川県立ミュージアム
・6/16 荒井茂雄展 人生の詩@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
・7/1 モボ・モガが見たトーキョー@たばこと塩の博物館
・8/10 Story ―これまでそしてこれから―@高松市塩江美術館
・8/11&9/29 猪熊弦一郎展 風景、顔@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
・8/11 高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.07 つながりかえる夏@高松市美術館
・8/14 1940'sフジタ・トリビュート@東京藝術大学大学美術館 陳列館
・8/16 藤田嗣治天井画特別展示@迎賓館赤坂離宮
・8/16 深堀隆介展@平塚市美術館
・8/18 藤田嗣治展@東京都美術館 企画展示室
・8/18 ショーメ展@三菱一号館美術館
・9/15 丸木位里・俊《原爆の図》をよむ@広島市現代美術館
・9/15 コレクション展2018-Ⅱ@広島市現代美術館
・10/14 豊島横尾館、針工場、豊島八百万ラボなど
・10/29 草間彌生 永遠の南瓜展@フォーエバー現代美術館
・11/1 描かれた「わらい」と「こわい」展@細見美術館
・11/8 地中美術館
・11/9 起点としての80年代@高松市美術館
・11/14 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師芳年@高知県立美術館
・11/27 大原美術館
・11/29 サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法@兵庫県立美術館
・12/1 横尾忠則 在庫一掃大放出展@横尾忠則現代美術館
・12/8 犬島精練所美術館
・12/11 没後90年佐伯祐三/没後30年小磯良平展@山王美術館
・12/13 興福寺中金堂落慶記念・世界遺産登録20周年記念 入江泰吉「古都奈良の文化財~興福寺~」展@入江泰吉記念奈良市写真美術館
・12/13 野村恵子×古賀絵里子「Life Live Love」展@入江泰吉記念奈良市写真美術館
・12/14 君は「菫色のモナムール、其の他」を見たか?@モリムラ@ミュージアム
・12/14 ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代@国立国際美術館
・12/14 コレクション2:80年代の時代精神から@国立国際美術館
・12/18 丸亀美術館
【2017】
・1/9 TOPコレクション 東京・TOKYO@東京都写真美術館
・1/9 アピチャッポン・ウィーラセタクン 亡霊たち@東京都写真美術館
・1/11 デザインの解剖展@21_21 DESIGN SIGHT
・1/13 世界遺産ラスコー展@国立科学博物館
・2/8 MoMA
・2/9 The Metropolitan Museum of Art
・2/11 Harvard Art Museums
・2/13 Guggenheim Museum, NEUE GALERIE
・2/24 Gallerie dell'Accademia di Venezia
・2/25 Gallerie degli Uffizi, Gallerie dell'Accademia di Firenze
・2/27 Musei Vaticani
・3/某日 シャセリオー展@国立西洋美術館
・3/某日 MOA美術館
・3/27 Memento Mori@CHANEL NEXUS HALL
・3/28 パロディ、二重の声@東京ステーションギャラリー
・4/16 今様@渋谷区立松濤美術館(木村了子、山本太郎 アーティストトーク)
・4/29 今様@渋谷区立松濤美術館(木村了子、棚田康司、満田晴穂 アーティストトーク)
・5/1 伊藤若冲展[後期]@相国寺承天閣美術館
・5/2 杉浦非水@細見美術館
・5/12 ミュシャ展@国立新美術館
・5/13 横尾忠則 HUNGA JUNGLE展@町田市立国際版画美術館
・8/5 足立美術館
・8/16 荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-@東京都写真美術館
・8/17 荒木経惟 写狂老人A@東京オペラシティ アートギャラリー
・8/17 藝「大」コレクション@東京藝術大学大学美術館
・8/19 藤島武二展@練馬区立美術館
・9/17 フェリーチェ・ベアトの写真@DIC川村記念美術館
・9/23 横尾忠則 HUNGA JUNGLE展@横尾忠則現代美術館
・10/8 石原七生×村上佳苗 潮綯い合す処@今治市大三島美術館
【2016】
・1/22 YOKO ONO : FROM MY WINDOW@東京都現代美術館
・1/28 東京アートミーティング Ⅵ "TOKYO" 見えない都市を見せる@東京都現代美術館
・1/28 平成27年度第3期MOTコレクション@東京都現代美術館
・3/29 村上隆のスーパーフラット・コレクション ―蕭白、魯山人からキーファーまで―@横浜美術館
・4/14 生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠@東京国立博物館 平成館
・5/26 カラヴァッジョ展@国立西洋美術館
・7/6 ルノワール展@国立新美術館
・7/6 ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―@東京国立博物館 本館1階特別5室
・7/22 12 Rooms 12 Artists Works from the UBS Art Collection@東京ステーションギャラリー
・8/13 ポンピドゥー・センター傑作展@東京都美術館 企画展示室
・8/13 木々との対話@東京都美術館 ギャラリーA・B・C
・8/22 豊島美術館
・8/23 地中美術館
・9/8 篠山紀信「快楽の館」@原美術館
・9/12 鈴木其一 江戸琳派の旗手@サントリー美術館
・10/13 総合文化展@東京国立博物館
・10/19 世界報道写真展2016@東京都写真美術館
・10/19 杉本博司 ロスト・ヒューマン@東京都写真美術館
・10/20 驚きの明治工藝@東京藝術大学大学美術館
・10/21 大仙厓展@出光美術館
・10/30 オランダのモダン・デザイン リートフェルト/ブルーナ/ADO@東京オペラシティ アートギャラリー
・11/2 革新の工芸@東京国立近代美術館 工芸館
・11/4 トーマス・ルフ展@東京国立近代美術館
・11/24 円山応挙@根津美術館
・11/25 クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス_さざめく亡霊たち@東京都庭園美術館
・11/25 アール・デコの花弁@東京都庭園美術館
・11/29 ゴッホとゴーギャン展@東京都美術館
・12/7 ダリ展@国立新美術館
・12/13 日本の伝統芸能展@三井記念美術館
【2015】
・2/19 THE 琳派@畠山記念館
・3/3 ブリヂストン美術館コレクション展 ベスト・オブ・ザ・ベスト@ブリヂストン美術館
・3/6 スサノヲの到来@DIC川村記念美術館
・3/10 ガブリエル・オロスコ展@東京都現代美術館
・3/10 開館20周年記念MOTコレクション特別企画第3弾 コレクション・ビカミング@東京都現代美術館
・3/15 都美セレクション 新鋭美術家2015@東京都美術館 ギャラリーA・B・C(瀬島匠、山田彩加 アーティストトーク)
・3/18 横尾忠則 大涅槃展@横尾忠則現代美術館
・3/30 VOCA展@上野の森美術館
・4/15 岡本太郎の「生命体」@岡本太郎記念館
・4/15 キュンチョメ「もう一度太陽の下でうまれたい」@岡本太郎記念館
・4/22 若冲と蕪村@サントリー美術館
・4/25 蜷川実花:Self-image@原美術館
・4/30 燕子花と紅白梅@根津美術館
・5/15 マグリット展@国立新美術館
・5/19 private, private わたしをひらくコレクション@埼玉県立近代美術館
・6/2 ボッティチェリとルネサンス@Bunkamura ザ・ミュージアム
・6/15 大地図展@東洋文庫ミュージアム
・6/16 江戸のダンディズム@根津美術館
・6/16 高橋コレクション展 ミラー・ニューロン@東京オペラシティ アートギャラリー
・6/23 他人の時間@東京都現代美術館
・6/23 山口小夜子 未来を着る人@東京都現代美術館
・8/29 KEITH HARING MULTIPLEXISM@中村キース・ヘリング美術館
・8/30 清春芸術村(清春白樺美術館、光の美術館、ジョルジュ・ルオー礼拝堂)
・9/1 古今東西100人展@ワタリウム美術館
・9/8 NO MUSEUM, NO LIFE? これからの美術館事典@東京国立近代美術館
・9/8 MOMATコレクション 特集:誰がためにたたかう?@東京国立近代美術館
・9/11 秋の優品展 宗教と美術@五島美術館
・10/6 春画展(前期)@永青文庫
・11/20 ニキ・ド・サンファル展@国立新美術館(9/19 関連シンポジウム「戦後美術史における女性作家の活動」)
・11/23 逆境の絵師 久隅守景@サントリー美術館
・11/24 鴻池朋子展「根源的暴力」@神奈川県民ホールギャラリー
・11/24 横浜美術館コレクション展2015年度第3期@横浜美術館
・11/30 大竹伸朗 時憶/フィードバック@慶應義塾大学 アート・センター(12/4 大竹伸朗+矢野優トーク「最近の活動について」)
・12/1 MOMATコレクション 特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示。@東京国立近代美術館
・12/19 そこにある、時間 ドイツ銀行コレクションの現代写真@原美術館
・12/22 春画展(後期)@永青文庫
・12/24 村上隆の五百羅漢図展@森美術館
【2014】
・2/5 アンディ・ウォーホル展@森美術館(3/23 横尾忠則登壇シンポジウム「ウォーホルと日本」)
・3/3 ラファエル前派展@森アーツセンターギャラリー
・3/6 驚くべきリアル@東京都現代美術館
・3/6 MOTコレクション 第1部 私たちの90年 1923-2013/第2部 クロニクル1966-|拡張する眼@東京都現代美術館
・3/11 ザ・ビューティフル@三菱一号館美術館
・4/11 観音の里の祈りと暮らし展@東京藝術大学大学美術館
・4/11 藝大コレクション展@東京藝術大学大学美術館
・5/2 超絶技巧!明治工芸の粋@三井記念美術館
・5/3 第一回ホキ美術館大賞展@ホキ美術館
・5/16 特別展 燕子花図と藤花図@根津美術館
・5/23 イメージの力@国立新美術館
・5/30 バルテュス展@東京都美術館 企画展示室
・6/6 明大博物館クロニクル@明治大学博物館
・6/20 世界報道写真展@東京都写真美術館
・6/25 ミッション〔宇宙×芸術〕@東京都現代美術館
・6/25 開館20周年記念MOTコレクション特別企画第1弾 クロニクル1995-@東京都現代美術館
・7/27 デュフィ展@Bunkamura ザ・ミュージアム
・8/7 ドリス・サルセド展@広島市現代美術館
・8/7 コレクション展2014-Ⅱ どちらでもない/どちらでもある@広島市現代美術館
・8/15 ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展@世田谷美術館
・8/22 現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展@東京国立近代美術館
・8/27 ヴァロットン展@三菱一号館美術館
・8/27「バルテュス 最後の写真ー密室の対話」展@三菱一号館美術館 歴史資料室
・9/17 メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神@東京都美術館 企画展示室
・9/17&10/3「楽園としての芸術」展@東京都美術館 ギャラリーA・B・C
・9/24 イメージメーカー展@21_21 DESIGN SIGHT
・11/11 ジョルジョ・デ・キリコ@パナソニック汐留ミュージアム(11/14 山田五郎アートトーク)
・11/19 2014年度第4回コレクション展 後期@京都国立近代美術館
・12/5 チューリヒ美術館展@国立新美術館
・12/6 五木田智央 THE GREAT CIRCUS@DIC川村記念美術館
・12/6 赤瀬川原平の芸術原論展@千葉市美術館
・12/10 ウフィツィ美術館展@東京都美術館 企画展示室
【2013】
・1/31 エル・グレコ展@東京都美術館 企画展示室
・4/24 ミュシャ展@森アーツセンターギャラリー
・5/9 奇跡のクラーク・コレクション@三菱一号館美術館
・5/24 デザインあ展@21_21 DESIGN SIGHT
・5/29 ラファエロ@国立西洋美術館
・7/31 〈遊ぶ〉シュルレアリスム@損保ジャパン東郷青児美術館
・8/30 LoVE展@森美術館
・9/6 国宝 興福寺仏頭展@東京藝術大学大学美術館
・9/11 アメリカン・ポップ・アート展@国立新美術館
【2012】
・7/19 GUTAI 具体@国立新美術館
・8/4 ベルリン国立美術館展@国立西洋美術館
・8/14 バーン=ジョーンズ展@三菱一号館美術館
【2011】
・3/30 生誕100年岡本太郎展@東京国立近代美術館
・5/3 シュルレアリスム展@国立新美術館
・7/某日 空海と密教美術展@東京国立博物館 平成館
・8/15 日影眩展@池田20世紀美術館
・8/22 フレンチ・ウィンドウ展@森美術館
【2010】
・4/17 ボストン美術館展@森アーツセンターギャラリー
・4/23 マネとモダン・パリ@三菱一号館美術館
・5/某日 レンピッカ展@Bunkamura ザ・ミュージアム
・7/19 オルセー美術館展2010@国立新美術館
・7/19 マン・レイ展@国立新美術館
・8/某日 カポディモンテ美術館展@国立西洋美術館
・8/某日 ブリューゲル版画の世界@Bunkamura ザ・ミュージアム
・11/6 特別展 東大寺大仏@東京国立博物館 平成館
女による、女のためのエロがアツい!―男を描く日本画家・木村了子に聞いた、これからのアートの可能性
「名画」と聞いて、あなたはどんな絵を思い浮かべるだろうか。レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》? ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》? それともマネの《オランピア》? 果たして、男の裸を描いた絵を想像した人がどれだけいるだろう。
絵画史には、なぜか「描く男」「描かれる女」という前提がある。もちろん女の画家がいなかったわけではないが、上村松園も、マリー・ローランサンも、フリーダ・カーロも、主として女の姿を描いた※1。誰が決めたわけでもなく、男の画家は性の対象として女を描き、女の画家は自己投影として女を描いてきたのである。描き手が男であれ女であれ、描かれるのはいつも女。この世には絵に描いたようなイケメンがたくさんいるというのに、なんとおかしなことだろう。男の画家が女の裸を描くように、女の画家が男の裸を描いたっていいではないか。アートに興味を持ち始めてからというもの、ずっと不思議で仕方がなかった。
しかし数年前、偶然ある女性画家のブログにたどり着いた。
「以前は私も深く考えず、当たり前のように女性の姿を描いていましたが、ある時期、女性である私が女性自身の姿を描くことに意味を見つけられなくなりました。そこで異性である男性の姿を描いてみたところ、思いのほか楽しかったのです」※2。
作品ギャラリーには、イケメンがズラリ。男性器をあらわにしたイケメンの絵もあった。衝撃を受けた。「男の裸を描く女の画家、いるじゃん……」。これが、イケメンを描く日本画家・木村さんと、私との出会いだった。
幼い頃から、リカちゃん人形よりウルトラマンのフィギュア、モー娘。よりKinKi Kidsが好きだった私である。男の体への執着心は衰えることなく、今となってはボーイズラブを愛好している。ボーイズラブとは、男同士の恋愛を軸とした物語群のことで、マンガや小説のみならず、ドラマCDやゲーム、アニメや実写映画などもこれに含まれる※3。特筆すべきは、作り手も受け手も基本的に女であるという点だ。男しか登場しないラブロマンス、愛し合うイケメンとイケメン、濃厚なセックスシーン、露骨な男性器の描写……。こうした独特の世界観を作り出す原動力の一つは、一方的に男の裸を見つめていたい、という女の欲望である。
そしてついに、ボーイズラブの勢力は美術史的にも無視できないところまできた。昨年12月号の『美術手帖』で何が特集されていたか、ご存知だろうか。
―そう、「ボーイズラブ」である。
こうした時代の流れから見えてくるのは、「描く女」「描かれる男」という新しい可能性だ。女が男を描くという点で、アートの領域にある木村さんの「イケメン画」と、カルチャーの領域にある「ボーイズラブ」は共通している。今回は、ボーイズラブを愛好している私が木村さんを取材することで、女が積極的に男の裸を愛でるとはどういうことなのか、これまでになかった視点で考察してみようと思う。
◆この10年で変わったこと
ボーイズラブが創作され、読まれるようになったのは、何もここ数年の話ではない。小説『恋人たちの森』(森茉莉/1961)やマンガ『ポーの一族』(萩尾望都/1974-76)が最初期のボーイズラブ作品として語られているように、その起源は半世紀前にまでさかのぼる。しかし木村さんは、こんなにたくさんの女たちが男の裸を描き始めたのは突然のことだった、と語る。
「私の世代で、そういう意味で印象に残っているのはマンガ家の岡崎京子さん。岡崎さんの作品はボーイズラブではないけど、確か何かの作品のあとがきで『一時期チンコを描きたくて描きたくてしょうがなかった』というようなことを書かれていて。そこにチンコのらくがきも添えてあった記憶が……。うろ覚えですが(笑)。それを見た時に、女でもこんなことやっていいんだ、ってビックリしたのを未だに覚えてる。当時注目されてた女のマンガ家が、自著でそういうことを率直に書いてるっていうのも、特に印象的だったんだよね。その頃、成人女性向けに描かれた性描写を含むマンガ、レディースコミックは既にあったんだけど、今にして思えば描写が控えめだった。最近のマンガは、10代女子をターゲットにしたものでも、セックスシーンで擬音書きまくりだよね。ボーイズラブしかり。昔のレディースコミックは『あなたを愛しているわ!』『俺も愛しているよ……』で、周りにバラが散って、そのへんのシーンはなんとなくぼんやりと、穏やかに流れていく感じだったのに(笑)。そう考えると、ずいぶん時代は変わったなと思います」。
それでも、男が見ることを想定したアダルトビデオやエロマンガに比べると、ボーイズラブは体液や陰毛が再現されず、表現が間接的だと言われることもしばしば。女による、女のためのエロなのだから、男向けのエロと同じであるはずがないだろう、という読みだ。しかし、実際にボーイズラブを読みあさっている私は、そうした考察に疑問を抱かずにはいられない。ボーイズラブは、世間の予想を遥かに超えてエロだからだ。「それどっから出てんの?」と思わずツッコみたくなるような体液が登場人物の股間まわりに飛び散っていることもあれば、現実離れしたサイズの男性器がクローズアップで描かれることもある。女による女のためのエロ描写は、ボーイズラブの盛り上がりとともに大きな発展を遂げたのだ。男向けエロマンガに勝るとも劣らないエロが今、女たちの手によって生み出され、女たちによって消費されている。そしてこの現象が、木村さんの作品に対する理解も変えることとなる。
木村さんがイケメン画を描き始めたのは、2005年。「描く男」「描かれる女」の前提をくつがえすセンセーショナルな作品を前に、当時のお客さんたちは口を揃えて聞いた。「なぜあなたは男を描くの?」と。しかし10年経った今、状況はガラリと変わった。
「もう『なんで男を描くんですか?』って言われなくなったね。私が最初にイケメン画を発表してから時間が経って、多少は認知されたこともあるとは思うけど、たぶんボーイズラブがこれだけ市民権を得たからだと思うよ。ここまでみんながワイワイ騒いでると、さすがに年配の方たちにも浸透してくるみたいで。今はもう、私の作品を見ても『ボーイズラブなんでしょ?』っていう感じ。最初は『ボーイズラブとは違うので』って言ってたんだけど、最近は『もういいや!』って(笑)。ワンジャンルとしてまとまるくらいの方が、勢いが出るんじゃないかな、って考えられるようになった」。
つい最近まで、自身の作品をボーイズラブと捉えられることに抵抗を感じていたという木村さん。木村さんの作品は「男同士の恋愛を軸とした」ものではないのだから、当然である。では、一体何をきっかけに「私の作品もある意味ボーイズラブと同じなのかもしれない」という考えに至ったのだろうか。ここからは、木村さんのイケメン画とボーイズラブの共通点について掘り下げていく。
◆見られることなく見る
男向けエロマンガと、ボーイズラブという女向けのマンガ。この二つを比べると、セックスシーンにおける「構図」に明らかな違いがある。男向けエロマンガでは、読者が主人公の男に自身を投影しながら読み進めるため、組み敷いた女を上から見下ろしている「一人称の視点」を取ることが多い。一方ボーイズラブのセックスシーンは、愛し合う男二人を横から眺める「覗き見の視点」で描かれることが多いのだ。男向けエロマンガでは「男の視点で見た女」が重要視されるのに対し、ボーイズラブでは「二人の両方を見て楽しむこと」が重要視されるのである※4。『美術手帖』での特集タイトルが「 “関係性” の表現をほどく ボーイズラブ」だったのも、これと無関係ではない。
そしてこの覗き見の視点は、木村さんのイケメン画にも共通している。《白波図》でも《お昼寝ターザン危機一髪!》でも、鑑賞者が横から男の裸を眺められる構図が取られているのだ。木村さんはその点に気付いていなかったようだが、この視点の一致は、必然でもある。いずれの絵も「男の裸を見たい」という女の衝動によって生み出されたものだからだ。
自分を投影することなく、第三者の視点で男をじっと見つめていられる立ち位置……。長らくエロの対象として一方的に見られ、描かれてきた女にとって、こんなにも安心感を得られる場所は他にない。
◆他人事だからなんでもアリ
「覗き見の視点」の他にもう一つ、木村さんのイケメン画とボーイズラブには共通点がある。それは、対象との「距離感」だ。異性である男を描き、男の姿を覗き見することで、なぜ女は安心感を得られるのか。答えはこの距離感にある。
見る対象、描く対象が自分と同じ女の形をしているというだけで、無意識のうちに起こる自己投影。私がボーイズラブを好んで読むのは、少女マンガに表象される受け身女子に、全く共感できなくなってしまったからだ。イケメンに惚れた弱みなのか、少女マンガに出てくる女子には、ほとんどの場合主体性がない。ドSイケメン男子に振り回されっぱなしだ。もっと主体的にイケメンをねっとり眺めていられる世界ってないわけ? そう思いながら広いマンガの海を漂流するうち、ようやく流れ着いた安住の地がボーイズラブという島だった。イケメンとイケメンのラブラブな日常を覗き見するという、この主体性。向こうは互いに愛し合うことに夢中で、こっちから女が見ていることには気付いていないようだ。しめしめ。
自分が女である以上、男性器のついた彼らと自分自身を、完全なイコールで考えることは難しい。ここには「性差」という「距離感」が存在しているのだ。
実はこの感覚、木村さんにも通じている。
「私が男を描き続ける理由の一つに、自己投影しなくて済むっていう圧倒的な距離感があるんだよね。私はどちらかというと対象を客観的な視点で描きたいタイプだけど、女を描くとどうしても、描いたものと自分との距離が近くなってしまう。そして展示会場で自分がその作品の前にいると『これはあなたなの?』って聞かれる。自分をモデルにしているわけではないけど『違います』とも言い切れず、自分がさらされている感じも、そう受け取られることも生理的にイヤだったのね。でも男を描き始めると、作品の前にいても『これはあなたを描いてるの?』って、当たり前だけど言われなくなった。それが本当に楽で。人物画を描く前提として、描く対象を完全に他者として自分と切り離せる、圧倒的な距離感を作れるっていうのは、私にとって本当に好都合だった」。
来年4月の個展では、人魚姫に着想を得た連作を発表するという木村さん。もちろん、主人公の性別を逆転させたイケメン人魚の物語だ。
「新作では、少年人魚が魔法で人間になるのと引き換えに、醜い老魔女に襲われて童貞を奪われるシーンを春画的に描くつもりなんです。たとえ同じ春画でも、少女人魚が小汚いおっさん魔王に犯されている絵は描こうとも思わないし、描いてもかなり嫌悪感を覚えると思うんだけど、男の子だと平気で描けちゃう(笑)。なぜそれができるんだろうって考えると、やっぱり描く対象が異性であることによって生じる、圧倒的な距離感なんだよね。それに尽きる。男っていうだけで、不思議なほど超他人事になっちゃうんだなって。あくまでエロ・ファンタジーとして『描く』上での話ですけどね(笑)」。
ボーイズラブも自身の作品も「自己投影せずにいられる」という点で同じだと言う木村さん。
「ボーイズラブって、セックスシーンで喘いでるのも喘がせてるのも、どっちも男じゃない。それって女から見ると、ある意味非常に平等なのかもしれないよね。世のエロマンガでは喘ぐのは女ばっかだけど、責める男の姿も、かわいく喘ぐ男の姿も、どっちも見たい! と思う女のエロい妄想のはけ口としては、理に適っている。女が、堂々とエロい男たちを楽しむためにようやく手に入れた免罪符、それがボーイズラブなのかもね」。
◆ボーイズラブはアートになり得るか?
「描く男」「描かれる女」という絵画史の前提に風穴を開けた画家、木村さん。近い将来ボーイズラブがアートのジャンルとして成立する可能性も、十分にあると考えている。
「男を描き始めた頃は、もっと厚くて高い、目に見えないアートの壁を感じていた。世の男性像は、男が描いたヒューマニズム的な作品か、ゲイアートとして描かれたものがほとんどだったし、女が性の対象として男を描くっていうのは、アートの世界ではまだまだ異常だったのね。でも、ここにきて『もしかしてイケるんじゃない?』って感じになってきたのは、ボーイズラブの勢いが強いからだと思わざるを得ない。女だってエロい目で男を見てるんじゃ! という姿勢が女たちの間でどんどんマジョリティ化してきた。これをアートでやりたいっていう女の画家は既にちらほら出てきてるし、今後も増えるんじゃないかな」。
しかし現在、著名な評論家やコレクターの多くは男だ。「描く男」「描かれる女」の前提をおびやかす男の裸は、受け入れられないこともある。
「《目覚めろ、野生! 鰐虎図屏風》は、トラの方しか売れなかったのね。なんでワニの方は買わないのか聞いたら、股をパカーンって開いてるのがイヤだって言われたの。『なんか、男がバカにされてるみたい』って。でも、女が大股開きしてるアート絵画は大量にある。女の画家も描いているし、男の画家もいっぱい描いている。だから私はわざと、ちょっとこれ見よがしに、男が股を開いているポーズを明る~く取らせてみたんだけど(笑)。それを見てどう感じるかは、世代によって違ってくるでしょうね」。
今や、女性週刊誌『an-an』が定期的に「オトコノカラダ」特集を組み、『週刊文春』には、ブリーフ姿で三輪車にまたがるイケメン俳優のグラビアが載る時代である。今後、そういった画を見慣れている世代がどこまで貪欲に男の裸を求め、享受していくのか。今ボーイズラブを読んでいる女たちの中から、男の体を描く巨匠画家が生まれる可能性だってある。
「ボーイズラブも私の作品も、視点は同じなんだよね。ボーイズラブの読者も私自身も、描かれた対象に自分を投影することなく、距離を置いて横から男を見ている。その『男を見る』という『女の』視点が、今までのアートにはなかった」。
マンガというカルチャーの領域で、メキメキと勢力を伸ばしている男の裸。ボーイズラブという女の欲望丸出しのムーブメントが、アートの領域に進出してくるのも時間の問題だ。10年、いや5年も経てば、男を描く女の画家は稀有な存在ではなくなっているかもしれない。
ボーイズラブと、絵画史におけるイケメン画。存在する領域は異なっているけれども、これからともに進化していくジャンルであることに間違いはないだろう。「描く女」「描かれる男」という新しい可能性。女の裸が男に享受されるだけの時代は、とうに終わりを迎えている。
きむら・りょうこ
1971年、京都府生まれ。95年、東京藝術大学美術学部絵画科油絵専攻卒業、97年、同大学院美術研究科壁画専攻修士課程修了。「美男画」という新たなジャンルを確立すべく、日本画の技法でアジアのイケメンを描いている。北野武監督映画「龍三と七人の子分たち」(2015)では、劇中に登場する龍図襖絵を手掛けた。
※1 木村了子 「美男礼賛―男を描くということ」(未発表文書、2013年)参考。
※2 木村了子ブログ 「『男』を描くということ その1」 2010年1月29日 http://www.art-it.asia/u/ryokokimura/LUH8BAPripEWeCozNbIX/(最終検索日:2015年11月19日)
※3 溝口彰子『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』 太田出版、2015年、18頁参考。
※4 金田淳子×福田里香×山本文子 「熱きボーイズラブの表現を語る! 萌える座談会」 『美術手帖』2014年12月号、美術出版社、2014年、76頁参考。
【補足】
・本記事は、編集・ライター養成講座の卒業制作として2015年11月末に執筆したものです。本文の著作権は株式会社宣伝会議に帰属します。
text : Saori Yanagi